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思考

明日の天気

 うだるような気温と照り返す日光。何度、繰り返し失敗してもちっとも大人になれない僕みたいに、またこの季節をめぐる。夏はいったい、あるいはどうしてこんなにも死の気配を漂わせるのか。世界が反転し、ここはまるで浄土みたいだ。もちろん、資本の波が、そこまで押し寄せている。

★★★

・たまには怒る

 かつてマルクスは社会で起きていることを精巧に分析した。このようなお金と商品の流れは、いまにも魂の在り方さえ支配しようとしている。資本主義に代わるものをまだ想像できてない。きっと行き着くところまで、いくのだろう。それは人間が滅びる頃に、やって来るのか。正直、今を生きるのさえしんどいのだよという本音は、インターネットに飲まれていき、誰にも届かない。

 別に貧乏になりたいわけじゃない。一定の豊かさは必要だと思う。でも、出来上がってしまっている社会に対して、何の批判もできないひ弱なやつになりたくない。大きな体制側の言い分を鵜呑みにし、従順なふりをして甘い汁をすって暮らすこともできる。でも、僕の一部が、あるいは全体のなかのひとつの臓器が、違和感を覚える。こんな当たり前は、クソ喰らえだと。

・純粋な言葉

 もはや何に抵抗しているのかさえ、分からない。つまらなくなっていく世の中を横目に、地べたを這いながら日常をおくる方に、息を飲む。そうだ、ひとくくりに生活を理解する必要もない。よく分からない富裕層の価値観があり、ここで守るべき僕のアイデンティティがある。それでも、昨日会った人のことさえ忘れていきそうな現代で、折れそうな心をもう一度起こす。あなたの声を聞くために。

 すり減っていく感覚は、何を意味するのか。もはや声をだすことさえ、阻まれる。この夜が終わるまでに、職場に行く気力を引き起こさなければと戦う。どうか忘れないでほしい。まだこんなしょうもないところにも、必死で砦を守るように、あなたを大切に思っていると発信する人間がいることを。強くはない。でも侵されていない、汚されていない純粋な言葉を紡げるから。

★★★

 暑さが和らぎはじめ、やがて秋が来る。なにも恐れる必要はない。僕らは今日に負った傷のことを忘却し、喧騒に身を委ねて、なにもなかったかのように笑うのだ。大抵のことはどうでもいい。部屋のスピーカーから、いつも聴いている音楽が流れる。愛を叫ぼうにも、すでに誰かが同じようなことを言っていたようにも思う。明日の天気は、今を生きる私にしか分からない。

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