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日常・コラム・エッセイ

愛の旅

 パートナーと一緒に住み始めて、2年。何が正解かも分からない。知らないことだらけの世界で、なんとか生きていこうとする僕らは、本当に弱い。一陣の風が吹いて、消えてなくなりそうな存在だとしても。僕らはここにいる。そう声をだすべきだと思う。拙い、小さな誰にも届かない大きさでも。

 本当に思っていることを、相手に伝えられたときの喜び。そのエクスタシーを積み重ねていく。小手先でやってもいい。そんな自分も許す。ささいな幸福は、過去に生じた感情を思い出させる。あのとき僕の全てだった家族という共同体を、もう一度、再現しようとする試み。壮大な愛の旅の始まり。ここはまだ、未開の地。

 誕生日を迎える彼のプレゼントを買いに街に出る。結局、自我という牢獄を突き破るには、例えば誰かという他者を利用するほかない。僕がここにいるように、あなたもそこにいた。相手を絶対に傷つけたくない衝動は、どこからかやってきて心の真ん中に居座る。彼の好きそうなお香を購入し、家路に着く。

 偉そうにしている彼らは、いったい何を根拠に支配する側にいるんだろう。いまこの社会が出来上がっているのは、私たちのおかげであるとでもいうのだろうか。それはお前の手柄ではないと、僕たちは言わなければならない。同性愛者の人権を、あるいは障がいのある人の暮らしを、勝ち取るために戦った人たちに感謝を込めて。

 今を生きることは単純に面白い。それに尽きる。あらゆる権力に抵抗せよ。自由を僕らの手に。ばらばらに、好き勝手にする。でも、なんだか胸の奥を熱くさせる、あるいは魂を揺らすものが、共通に何かがあるように思えてならない。そんなものをここで言葉にできたら嬉しい。

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社会の出来事

残像と生きる

 どこかの国が戦争を始めた。間抜け面で見ていたスマホの画面が、それを報せる。どうせやはりなんの落ち度もない子どもが犠牲となる構図を辿る。歴史的な局面を迎えた時、僕らは何を思うのだろう。

 トランプを大統領に選んだのはアメリカ国民だから(全員なわけではないし、もちろん反対する人もいる)、ここ日本で暮らす自分たちには関係ない。はたして、そう言えるのか(高市政権を選挙で勝たせたのだから嘆いてばかりもいられない。そして何度も言うが、過半数の議席を占めたからといって、反対意見もあるしすべての政策に国民がgoを出したわけじゃない)。民主主義が、宇宙に舞う。

★★★

・答えはもう、ある

 お互いを理解することの不可能性。結局、自分と同じ部分を相手に見つけることで安心し、自分と違う部分が相手にあることを許せないのが人間ということか。個人と個人のつながりだけでは、お前の欲望を満たせなかったのだろう。だから、国という大きな枠組みを持ってきて、自らの権力をふるう。それを暴力だと批判することはありきたりで、愚かなことなんだろうか。

 利権を争うであるとか、領土の取り合いであるとか、そんなことはもうどうでもいい。マクロ的な世界の流れの中で、小さくてちっぽけで無力な個人(つまり私たちのことだ)が痛めつけられる風景には見飽きている。傷つきすぎて、もはや涙もでない。となりにいる愛すべき人を守ることでもう精一杯だし、そうすることが幸せの意味であることは、もう分かっている。

・若者へ言葉を送るとしたら

 自分だけが幸せになる。そんな願いはいとも簡単に叶う日本で。そんな力や能力をたやすく手に入れれる情報社会で。何を求め何を欲しているのかさえ、あやふやで複雑すぎる世の中で。可能性が無限にあり、何を選択すべきか正解を強いられる窮屈な教室で。今を生きることでしか育めない感性を研ぎ澄ませ。スマホの液晶が照らすライトで目が覚める朝、空爆で命を落とす民衆がいる。

 結局、いま感じている自分が永遠と続いていくのだということくらいしか、僕には言えない。きっとお金を稼ぐようになる。セックスも経験するだろう。お互いを大切に思うパートナーに出会うし、悲しいこともある。親はいつか死ぬだろうし、幸せなこともある。世界で誰とも違う誰かになることを楽しむ夜は、愉快かもしれない。だから、安心して他人に優しくすればいい。

★★★

 ここに綴る文章は、誰に向けられているのかを考える。あるいは、今生きているこの世界は、誰によって意味付けられるんだろう。究極的には、それは死者だと思う。僕らは死んだ人間に言葉を送り、死んだ人間によって人生を深く掘り下げられる。いわば、あの世で暮らす者の残像と生きているのだ。一刻も早く戦争を終わらせよ。どうせこんなメッセージはお前には届かない。せめて犠牲になった子どもたちへの鎮魂の祈りを込めて。

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思考

道筋を支える言葉として、あるいは聖なる夜に

 年の瀬にはいり街がイルミネーションに包まれた。いつも慌ただしくなる年末に、この1年を振り返る。もちろん成果は欲しい。持て余したアイデンティティが出口を探して彷徨うころ、僕は声にならない思いを吐き出す。ここに紡がれた言葉は一体、誰に届いてるんだろう。来年の抱負はまだ、でてこない。

★★★

・願い

 冬の寒さはいつも憂鬱を連れてくる。誰でもいいから自分を見てくれという幼い願望が疼きだす。無条件に愛されて、自由に原っぱを駆け回っていた無垢な僕はもういない。何もすることがないおっちゃんが公園のベンチで時間を潰す。世界中の孤独をここに集めて、もうひとつの宇宙を作ろう。そこでは排斥主義も差別主義でさえ、見受けられない無限の空が広がる。

 聖なる夜、皆にご馳走を振る舞う天使が羽ばたく。寂しい思いをしている人間に誰も声をかけない。だから僕はこうして文章を書くんだろう。愛なんてものの存在を忘れて、今はただ暖かい布団にくるまり、実感できる幸せだけを自分のものにする。道行く人が狂人に見える日、心に隠したナイフが刃を見せる。どうか暴力が世界を傷つけないように。それだけを願う。

・覚悟ができるまで、そして戦いへ

 会話をする。気持ちがほころぶ。そのプロセスを辿る。だれも僕に興味を持ってくれないから、生きていける。もし神様がいるとしたら、あなたはそろそろ独立した存在を離れ、民衆の1人になればいいと話しかけてみる。そうすると彼は喜んで神であることをやめて、下界に降臨する。メシアとなって、この不条理な社会で、戦争をやめない愚かな人間の相手をしてほしい。いつかのおとぎ話みたいに。

 お金がない。食べるものがない。眠る場所がない。ないものだらけの側に、冷酷な対応をやめない僕らの末路は。優しさを差し出せば、損をする。そんな構造が世に中を形作る。資本主義の限界は、もう見えているんだろうか。価値や所有や贈与の概念を一旦、整理しよう。ここはみんなの場所だから、みんなに発言権がある。荒れ果てた世界にできた、空白のくぼみ。僕はここを守る覚悟をして、戦いにでる。

★★★

 道行く人が僕に意地悪をして、行き先への進路を妨害する。それはただの思い込みだ。自由の獲得を目指してきた先人は、この現代を想像していたんだろうか。訳の分からないセンテンスから、可能性を探す。非意味であることを受け入れるためには、長い過程がいる。その道筋を、僕の言葉で支えることができれば嬉しい。

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日常・コラム・エッセイ

そんな日はこない

 人生でこんな日を迎えるなんて。あの頃の泣いてばかりいた僕には、想像ができなかっただろう。同棲を始めて約1年経ったパートナーにプロポーズをしました。事情を知ってくれている店主に花束を預かってもらい、ディナーの後にサプライズで薔薇を渡す。愛を誓うなんて、かっこのいいものじゃない。ただこれからも一緒に生きていきたい思いを告げる。それはこの慌ただしい社会の歪みにできた、幸福の欠片。

 男2人の暮らしは、この先どんなふうに変わっていくんだろう。いまここにある何気ない日常の先。楽しいことばかりじゃない。未来を想像できない、ほんの少しの不安を覆い隠すように、冬めいた曇り空が流れていく。隙間から覗く晴れ間は、なんだか永遠の象徴みたいだ。でも誰しもが理解しているように、生(せい)というものはいつか途切れて終わる。

 仕事に追われ、せかせかと過ごす毎日。それでも幸せを積み重ねていくことくらいしか、出来損ないの僕らに手立てはない。同性愛に対する偏見を、まじまじとみつめる自分の瞳は、あとどれくらい傷ついたらクリアになるんだろう。涙で前が見えない。そんな日もある。でも世界が多様であることを知っていく過程の中に、希望の光がある。「普通」を乗り越えていく。その決意として。

 ここに文章を綴ることで、何かが変わるとは思わない。リアルタイムで世の中が動いていく。現にいまこの瞬間、死にたくなる気持ちを抱えながら生きている人がいる。人の何かが、変わりたいと切望するパワーをいつも求めている。その場所が窮屈に感じるあなたの感性は、何も間違ってない。時間が経つことを恐れるな。選択をすることが、環境や状況を変化させる。

 僕よりも若い人に何かを届けていくために、幸せを実践していく様子を発信する。いつか他人が自分を認めてくれる日を待っていても、そんな日はこない。だから絶望の中でも、生きれる。舵を切るハンドルは、僕の中にある。見たこともない景色や、感じたことのない気持ちを待つ。プロポーズの日に2人で撮った写真を、笑顔で眺めてくれる母親に感謝を込めて。

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自分のこと

忘れないでいる

 祖母が亡くなり、諸々の手続きに追われ、疲れが出たのかコロナにかかる。ようやく熱も収まり、元気が出てきたところで今、パソコンに向かっている。エアコンの効いた室内で1日中過ごす僕には、季節を感じられるものはない。夏は、どこにいったんだろう。「外はまだ猛暑だよ」と、昨日、仕事から帰ったパートナーが言ってた。

★★★

・感謝を述べる

 夜勤の最中に、その報せはあった。翌日、仕事が終わってから面会した祖母は、何も言わずに横たわっている。死というものは、何なんだろう。有無を言わさず、僕らはこの世界に命をもらい、楽しいだけじゃない、どちらかというと辛いことの方が多い人生を走る。そして、最後はこれまでに何事もなかったかのように、生を奪っていく。何事もなくはない。僕は確かに、彼女のおかげで、今ここにいる。

 不思議と式の最中、涙はでない。人前で感情を出せない不器用な部分を思い出して、いやになる。僕もあの子のように、思いっきり笑ったり泣いたりできたら、いくらか人間に近づけるのにな。しっかりと送り出したい気持ちがある自分は、前よりかは大人になった。骨になった彼女は、小さくなってまとまり、それでもなお存在という意味では、まだ目の前にいるみたいだ。

・ここには何もない

 結局、僕が同性愛者であるとか、そうじゃないとかはどうでもいい。そのことを祖母に言えていたら正解で、言えていないことが不正解じゃない。パートナーとの暮らしがすでにあって、その中で感じる幸せを共有できないもどかしさは、曇ひとつない空に散っていけばいい。理解しあうであるとか、認めあうとかの類の概念を置き去りにして、「一緒に過ごした時間が全てだよな」と祖母に語りかける。

 何かを失って、これまでの自分とは違う自分がここにいる。そんなのは、どこにでもある話だ。時間は、ありとあらゆるものを変えていく。人生も、形も、風景も、気持ちも、色も、命でさえ。人と向き合うことは、少なからずパワーがいる。へとへとにもなるだろう。何かを得たいなら他へ行けばいい。ただ、時が過ぎるのを待つ。それに耐えられないほど、僕は軟弱者じゃない。

★★★

 死んでいくのには、順番がある。いずれ自分の番がくる。それまでは生きる。出来るだけ、素直に、誠実に。忘れないでいること。それくらいしか、僕にはできない。今さら大成功なんて、つかめそうにない。祖母は最後まで聡明で、きれいでした。彼女を思い、パートナーの帰りを待つ。

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心情

移行しました

 画像データを消失しましたが、これからも地道に更新していきます。よろしくお願いします。

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日常・コラム・エッセイ

日常の輪

 外は雨だ。出かける気になれない。アマゾンプライムを開いて、チェックしていた映画を観る。なんてことない休日は、あっという間に過ぎさっていく。何かを取り入れて自分のパーツにしていく。少しずつ引き出しを増やしていく。今はそんなことをしていたい気分。世界は雑音まみれだ。その中から僕にとって意味を成すことを探していく。もちろん見つかることは稀なんだけど。

 最近、新聞記事を書く手伝いをしている。仕事と呼ぶほどではない拙いものだ。それでも新しい体験が刺激になる。何を伝えたいのか。僕というフィルターを通して、社会に放たれる言葉たちは、どんな色をしているんだろう。その人の文章の匂い、手触り、さわり心地。味わい尽くしきれない力は、永遠に近づくような魔法じゃない。それでも水をすくうような優しさを持っている。

 世の中がどんな仕組みで出来上がっているか。そんなたいそれたことではない。刻一刻と変化していく情勢で、いかに生き残るのか。みな必死で戦う。たぶん競争は終わらない。生きていれば知っていく構造を変えるとは、具体的に何を指すんだろう。せめて僕たちは、厳しい世界で、息継ぎができる休憩所を積極的に作るべきなんじゃないか。ゆるく依存できて、ゆるく連帯できるスペースを。

 人との繋がりに利害を持ち込まない。簡単なことだ。ただ気持ちがいいから、あなたといる。そんなだから、ちっとも世界は拡がっていかない。でもそれでいい。開かない人間関係のなかで生きていく。勝手にできていく日常の輪は、徐々に僕の傷を癒す居場所になっていく。守るべき小さな空間の“ここ”から、発信していく。人間を信じてもいいかと思えるまで。

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思考

井戸の中の優しさ

 僕らの苦しみは、いつになったら消えるんだろう。物理的な痛みじゃない。心のどこかを損なったような、もどかしさ。そこにできた空白は何かを求めるように、ありとあらゆる欲望を飲み込んでいく。

 社会と個人の関係を模索する日々。意味のない絆を、繋ぎとめる日常は虚しい。自分のことを大切に思ってくれる心地は、もはや最高級品になった。いくら高額なお金を払っても手に入らない。僕らは、どうあるべきなんだろう。

★★★

・サピオセクシャル

 最近、気になったワード。相手の知性に惹かれるセクシュアリティを指す。テレビの中の将棋をする男性が、腕を組みながら次の一手を模索している姿に性的な魅力を感じていた僕は、その要素を持っていると思う。大学の講義中も、ろくに話を聞かないで、教授の仕草のひとつひとつに色気を感じていた。

 自分を説明する言葉に出会う快感を共有したい。過去のいくら考えても腑に落ちなかった事が、すっと受け入れられる瞬間。本来、概念とはそうあるべきだ。社会がどこに向かっているのか、そこで生きる個人の中に何が起きているのか。疲弊する人生に光が届く。抑圧された個性を解きほぐし、楽にしていく。もちろん、そこにはいつも知性がある。

・僕らの欲望について

 どうやらこれからも世界は人々の欲望のままに、発展をしていくらしい。市場経済でいくしかないだろうし、競争も終わらない。生産性を上げろだの、新しい技術を開発せよだの、生き残るために努力せよだのと大きな体制側は言うのだろう。もちろんそんな謳い文句に乗る必要はないのだけど。

 経済が上手く回ることに、こしたことはない。そうなる方がいいだろう。でも、それが、この世界に生を受けた者の答えなのか。お金や価値は、副次的な産物でいい。主たる僕らがもっとやるべきこと、大切にすべきものがあるにちがいない。例えば、それを道徳や連帯だとする。大国の間抜けな大統領(誰とは言わないけど)に、圧倒的にない視点だ。

★★★

 僕は何も時代に逆行していることを言っているのではない。男性に従順な女性をよしとするのが、古い考え方だと言いたいのではない。自分の頭で考えて行動する女性を疎ましく思う世の中に違和感がある。

 セックスで、男性器を体内に侵入させる恐怖について、もっと語られるべきではないか。女性軽視の社会で、女性が本当の安らぎを手に入れる話しをしてもいいんじゃないか。そこにフェミニズムがあってもいい。弱い立場の人から、もっと声を拾い上げろ。心の空白を埋めるのは、いつも井戸の底に眠る優しさだったりするから。

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日常・コラム・エッセイ

象みたいに進む、あるいは子どもらしく笑う

 昨日はパートナーの誕生日をお祝いして、少し豪華なディナーを頂きました。普段は本当にしょうもないことしか話さない。些細なことで大笑いする僕らは、ただの平和の使者か。今日くらいは真面目な話をしようと、同棲して約1年を経てのそれぞれの感想を言い合った。生活のこと、仕事への向き合い方、お互いの時間、孤独への対処法。理解し合いたいとは思わない。彼は彼で、僕は僕だからだ。

 仕事での失敗を誰かに話すのが怖かった。自分がうまく社会をやれない部分を曝け出すみたいで。これまでは、どうにかこうにか1人でやってきたんだと思う。生き残るための多少の知恵はある。不完全すぎる僕を、あるいは世界に反抗的な不純を、共有する。たいそれたことではない。へこんだ気持ちを言葉にして彼に伝える。それは考えていた以上に、心を軽くした。

 男2人の暮らしは、そんな華やかなものじゃない。きらきらした幸せばかりが転がっているものでもない。まして、そこに正解や答えがあるわけじゃない。でも、不寛容で厳しい風が吹き荒れるこの国の片隅で、地に足をつけながら慎ましく寄り添いながら生きる私たちがいることを、伝えなければいけない。ゲイ・セクシュアリティを、あるいは様々な愛の形を遠ざけようとする世の中だから。

 意地悪な固定観念を乗り越えるために。どうでもいい外野の声で、怖気付いている場合ではない。もうすぐ夏が来る。季節が動くごとに生まれ変わっているみたいだ。壊れてしまったブレーキを携えたように、あるいは止まり方を忘れた象みたいに。とりあえず時間を進めよう。ここから見える景色は決して間違いじゃない。僕はもう、子どもらしく笑う。今までの遅れを取り戻して、大人であることを忘れてしまえ。

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日常・コラム・エッセイ

陽を浴びない草木だとしても

 家族の定義について考える。ペットだって、もう共に暮らす大事な一員になる。時代とともに価値観は変容していき、当たり前が崩れていく。それが嫌だという人もいる。保守とリベラルとの分断は、何を意味するのか。父と母から、僕は生まれた。両親に育てられたという確かな愛が、自分の中にあるのが分かる。そして、もちろん、大人になる。恋人だってできるだろう。家族という枠におさまり、人生を共にする。同性愛者だとしても。

 もちろんシングルを選択する人もいる。結婚が全てじゃない。何が幸せなのかは、本人にしか分からない。孤独死した人を、世間は哀れむ。生前は、さぞ寂しかったのだろうと。生活のスタイルの違い。誰かとの繋がりの在り方の模索。そのままの自分なんて、受け入れられないだろう。だから敢えて孤立を選ぶ。そんな人を揶揄することは、現代的なんだろうか。老後をどう過ごしていくのか。現実的な問題はもちろんある。政治は、そこを突き詰めて考えていくべきだ。

 死んだ後に、葬式にきて欲しいまでとは言わない。ただ、お疲れさまと心の中で思ってほしい。それが家族の定義なんじゃないだろうか。生きることは辛い。最後に労いの言葉をかける。誰しにも、そういう人ができること。希望の光だ。たったひとつの尊い命が、朽ち果てるとき、誰かがそばにいるんだろうか。愛する人が手を握っているんだろうか。究極的には、僕らは誰かと一緒に亡くなることはできない。世界には、こんなにもの人間がいるのに。

 たまたま分かり合えるパートナーに出会えた。同棲にも、少しづつ慣れてきた。(楽しいことの方が多い。)彼と家族になる過程に、今、いる。関係性を説明することの難しさ。陽の目を浴びない草木のように。弱々しい姿だとしても。男同士が一緒に住んだって、友人じゃないか。そんな言葉は、もうどうでもいい。この幸せは、2人にしか分からない。広い空へと叫びたい。自分なりの背丈で。大げさに。これからの未来のために。

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